📝 解説記事|病気やケガで障害が残った・障害年金を知りたい
運送業のドライバーが65歳になったら障害年金はどうなる:老齢年金との選択を解説
公開日: 2026年10月5日 更新日: 2026年10月10日
こんにちは。
YUTOLI社会保険労務士・FP事務所の吉元 康裕です。
「もうトラックには乗れません」
以前、そんな状況になったドライバーの方から相談を受けました。
脳出血によって半身麻痺と言語機能の障害が残り、それまで続けていたトラックドライバーの仕事ができなくなった方です。
その後、障害厚生年金を受給することになりました。
ところが、65歳を迎える時期になって、別の問題が出てきました。
「65歳になったら、障害年金はどうなるの?」
という問題です。
障害年金を受給していても、65歳になると老齢年金が関係してくる
65歳になると、老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権が発生します。
ただし、
「65歳になったら障害年金が老齢年金に切り替わる」
という単純な仕組みではありません。
一定の条件を満たす場合、65歳以降は、
* 老齢基礎年金+老齢厚生年金
* 障害基礎年金+障害厚生年金
* 障害基礎年金+老齢厚生年金
などの組み合わせを選択できる場合があります。
ここが、障害年金を受給している方にとって重要なポイントです。
「どちらの年金が多いか」だけでは決められない
では、障害年金と老齢年金のどちらを選べばいいのでしょうか。
ポイントは、年金額だけで判断しないことです。
障害年金は、原則として所得税などの課税対象にはなりません。
一方、老齢年金は原則として所得税などの課税対象になります。
そのため、額面の年金額だけを比較すると、
「老齢年金のほうが多い」
と思っても、税金などを考えると、実際に生活に使える金額が変わることがあります。
さらに、健康保険料や介護保険料などへの影響も確認する必要があります。
つまり、
「年金額がいくらか」だけではなく、「最終的に手元にいくら残るのか」
まで考えて選択することが大切です。
病気になったときから、年金のことを考える
今回のドライバーのケースでは、障害年金だけでなく、病気で仕事を休んだ時期の傷病手当金についても確認が必要でした。
運送業のドライバーが病気やケガをした場合、
傷病手当金 → 障害年金 → 65歳以降の老齢年金
と、時間の経過とともに関係する制度が変わっていくことがあります。
だからこそ、
「もうトラックには乗れない」
という段階から、その後の生活まで考えることが大切です。
運送会社の経営者の方も、ドライバー本人も、
**「障害年金を受け取れるのか」
「65歳になったらどうなるのか」**
を早めに確認しておくことをおすすめします。
障害年金は、病気やケガの状態だけでなく、初診日や保険料納付要件、障害の状態など、確認すべきポイントがあります。
「自分の場合は障害年金の対象になるのか?」
そんな疑問があれば、早めに専門家へ相談してください。
