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働き方改革推進支援助成金、運送会社はどう活用する?申請前に考えたい3つのポイント
公開日: 2026年10月9日 更新日: 2026年10月10日
こんにちは。
YUTOLI社会保険労務士・FP事務所の吉元です。
運送会社の生産性向上や労働時間の削減を支援する「働き方改革推進支援助成金」。デジタコの導入や業務効率化につながる設備投資などに活用できる制度です。
ただし、助成金の対象になる取組であっても、自社にとって効果的な投資とは限りません。
運送会社がこの助成金の活用を検討する際、何を確認すればよいのでしょうか。
1.助成金の対象になる取組を確認する
働き方改革推進支援助成金の業種別課題対応コースは、生産性向上や労働時間の削減などに取り組む中小企業を支援する制度です。
運送業では、例えば次のような取組が対象となり得ます。
- デジタコや労務管理用ソフトウェアの導入・更新
- 労働能率の向上につながる設備・機器の導入・更新
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則や労使協定の整備
- 労務管理担当者や従業員への研修
ただし、対象となる取組を実施すれば、それだけで助成金が支給されるわけではありません。事業主の要件、成果目標、対象経費など、制度上の条件を確認する必要があります。
制度の詳細は、厚生労働省の公式案内で確認できます。
[厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)」](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120692_00001.html)
2.申請前に確認したい3つのポイント
助成金の活用を検討する際には、対象経費や助成額だけでなく、次の3点を確認したいところです。
① 労働時間を削減できる見込みがあるか
運送業では、荷待ち、荷役、渋滞、発着時刻の制約など、自社だけでは改善しにくい要因があります。
例えば、デジタコを更新して運行記録の集計作業を効率化できても、荷待ち時間そのものが減るとは限りません。
設備投資によって何の作業が短縮され、どれだけ労働時間の削減につながるのか。導入前に具体的に検討することが重要です。
② 助成金がなくても必要な投資か
助成金を活用する場合、設備の導入費用などを先に負担することがあります。助成金の支給時期も踏まえ、資金繰りを考えておく必要があります。
また、賃金引上げなどの加算措置を検討する場合には、助成額だけで判断せず、その後も継続して負担できるかを確認したいところです。
助成金を受け取れることと、会社の経営にとって有利な投資であることは別の問題です。
③ 成果目標を達成できるか
このコースでは、時間外・休日労働の上限設定や所定外労働時間の削減、年次有給休暇の計画的付与、勤務間インターバル制度の導入など、複数の成果目標が設けられています。
どの目標を選択できるか、達成に向けて何を改善する必要があるかは、会社の現状によって異なります。
36協定の内容や実際の労働時間、運行スケジュールなどを確認し、達成可能性を検討することが大切です。
3.助成金の活用を、会社の改善につなげる
助成金の申請を考えるとき、最初に設備や助成額から検討する会社もあるでしょう。
しかし、先に考えたいのは、自社が抱えている課題です。
例えば、次のように整理できます。
- 運行に伴う事務作業を減らしたい
- 荷待ちや荷役の時間を短縮したい
- 長時間労働を改善したい
- 従業員の負担を軽減し、採用・定着につなげたい
課題が明確になれば、必要な設備や取組も検討しやすくなります。
一方、荷待ち時間の削減が課題であれば、設備投資だけでなく、荷主との協議や運行計画の見直しが必要になることもあります。
助成金の対象となる取組と、自社が解決したい課題を結びつけて考えることが重要です。
まとめ
働き方改革推進支援助成金は、運送会社の労働時間削減や生産性向上を後押しする制度です。
ただし、助成金の活用そのものを目的にすると、投資の効果や継続的な費用負担を見落とすおそれがあります。
まずは自社の労働時間や業務の流れを把握し、解決したい課題を明確にする。そのうえで、助成金の要件や成果目標を確認し、経営上の効果を検討することが大切です。
助成金を使うかどうかだけでなく、助成金を活用して会社をどう変えるのか。
この視点から、制度の活用を考えてみてはいかがでしょうか。
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運送業専門社労士の吉元です。
運送業を中心に、賃金制度・労働時間制度の整備、就業規則・賃金規程の作成、助成金の申請相談など、企業の労務管理を支援しています。
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